昨年11月の「底割れシナリオ」再来に警戒感、ビットコイン(BTC)はライン割れで急落|仮想通貨市況
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ビットコイン(BTC)市況
- 仮想通貨ビットコイン(BTC)は、しばらく推移していた10000ドルを大幅に割り込んだ。複数のアナリストらが下落要因を分析しているが、昨年11月のディセトラ底割れシナリオ再来に警戒感が募っている。
ビットコイン(BTC)市況
10,000ドル前後で推移していたビットコイン(BTC)は、3時すぎから急落。海外最大級のデリバティブ取引所BitMEXにて、9500ドル台まで下落した。
国内最大手のbitFlyerでは、101万円台を付ける場面も見られた。
国内外で意識されていた、日足レベルの「三角保ち合い」の下値支持線を割り込んだことで、下落スピードが加速した格好だ。
今回の急落を受け、海外のアナリストBoxmining氏は、BitMEXにおけるロングポジションの大量強制清算を伝えた。
急落に際し、「1.5億ドル(160億円相当)のロングポジション」がロスカットされたが、ショートポジションにはほぼ無影響であったという。
$150 million worth of Longs just got Liquidated at BitMEX#bitcoin pic.twitter.com/RweaP9KoS3
— Boxmining (@boxmining) August 28, 2019
人気アナリストThe Crypto Monk氏は、今回の急落について、昨日夕方BitMEXの巨大買い板(1.2億ドル)の影響を指摘、大口投資家がポジションを大量に捌きながらも、マーケットメイクを行なった可能性があると分析。Joseph Young氏らは、米シカゴ先物市場(CME)のSQが原因の一つだと指摘している。
A few hours ago, there was a $120M buy wall on Bitmex.
Obviously someone trying to unload some corn.
Don’t get caught with your pants down.— The Crypto Monk
(@thecryptomonk) August 28, 2019
メジャーアルトに売り仕掛けか
今回の下落は、先行指標となりやすいイーサリアム(ETH)の下落にも牽引された。BitMEXでイーサリアムのショートが積まれた可能性がある。
また、大幅下落の直前である「2:30〜2:45」にかけて、仮想通貨テザー(USDT)がバーン(焼却)されたことも、Tainoko(@btc_tainoko
)氏に指摘されている。同氏は、BTCの大口売買アラートや、未確認取引数、BitMEX&Deribit未決済建玉を知らせる「BTC情報アラート」など有益なツールを開発・提供している。
2時30分から2時45分の間にUSDT1.2%もバーン。
その直後BTC暴落。
テザーか。 https://t.co/D87uEfTDk5 pic.twitter.com/aFPfGz27Zl— Tainoko@仮想通貨 (@btc_tainoko) August 28, 2019
USDT 時価総額:$4,000,430,389 (-1.4% ↓)
USDT 価格:$0.999 (-0.1% ↓)
BTC 価格:$9,790 (-4.5% ↓)Tether 公式情報(最終更新:8/29 2:45)
総資産:$4,115,226,254 (-1.2% ↓)
負債:$4,036,989,673 (-1.2% ↓)
負債超過資産額:$78,236,581 (+5.1% ↑) pic.twitter.com/8i8Fs44S0b— BTC情報アラート
(@btc_status) August 28, 2019
チャート上では、これまでサポートされていた支持線を明確に割り込んだことで、心理的節目として意識されている9,000ドル(95.3万円)〜JPY建100万円台の水平線が、最後の砦となった。
急落後のリバウンドを見せている状況だが、上昇時の戻り売りが予想されており、セオリー通りにディセンディングトライアングルを下抜けるかどうか注目されてる。
市場から警戒されているのは、2018年11月に発生した、「ディセンディングトライアングル」底割れ再来シナリオだ。(下図:2018年のBTCチャート)

2018年のBTCJPYチャート 拡大可
ただし、当時はビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォーク騒動で「ハッシュ戦争」が勃発するなど、2018年でもトップクラスのネガティブファンダがトリガーとなったのも事実である。下落トレンドを鮮明にしたものの、必ずしも下に抜けるとは限らない。固定概念に捉われて、急反騰時に焼かれないよう十分注意する必要はある。
海外のアナリストDonAlt(@CryptoDonAlt)氏は、最新の相場感をアップデートし、買いに入るべきではないとの見解を述べた。
同氏によれば、9,800ドルラインが割れたことで、今年7月以来の9,450ドル〜12,550ドルのレンジ相場形成を見ている。
「今回の下落は7月〜9月において、5度目のレンジ相場の底値となった。前回は9,500ドルで買いに入ったが、今回はそうしない。」と語り、慎重な姿勢を見せた。
$BTC daily update:
Trouble in paradise.
The ~9800 support area (green) unsurprisingly gave out today after 6 tests in short succession.
That led to the range bottom getting hit once more, making this the 5th test this quarter.I bought 9.5k the last time, not doing it again. pic.twitter.com/Ibj7b1UXIu
— DonAlt (@CryptoDonAlt) August 28, 2019