仮想通貨ビットコインの下落要因と市場回復の目処は|専門家6名による最新の見解まとめ

仮想通貨ビットコインの下落要因と市場回復の目処は|専門家6名による最新の見解まとめ
仮想通貨ビットコインの下落要因と市場回復の目処は
ビットコインキャッシュの敵対的ハードフォークに関する対立激化で仮想通貨市場は大きく動揺、ビットコイン価格は前週比で最大30%剥落した。悲観論が台頭する中、仮想通貨専門家たちは今後をどう見ているのか、最新情報をまとめた。

仮想通貨ビットコインの下落要因と市場回復の目処は

今年10月下旬に初期の論文公開から10周年を迎えたビットコインが、前週比-30%となるなど、仮想通貨市場全体の下落が止まらない。

そんな中、仮想通貨界隈における有識者の意見をまとめ、今回の下落要因や市場回復の目処について見解を集約している。

Fundstrat社のTom Lee氏

強気予想で知られるTom Lee氏だが、これまでビットコインの年末価格予想を220〜250万円から、その後170万円までに下方修正を繰り返さざるを得ないほど、仮想通貨市場は苦境に立たされてきた。

そのような中、CNBCの経済番組Squawk Boxで、Tom Lee氏は今週5,000ドルを割ったビットコインについても言及した。

…(相場は)極めて厳しい状況だ。

世界市場全体で流動性低下が見られており、ビットコインは価値資産ではないため、米国のテック株などが影響を受ければ、ビットコインにも少なからず波紋があるだろう。

そのため、ビットコインはコモディティ、または新興資産クラスとして捉えるべきだろう。

この下落相場は厳しいが、次のトレンドは機関投資家からくる事になるはずだ。彼らはこの下落相場で被害を受けていないため、クロスオーバーがいずれ起きるが、まだそれが中途半端な段階にある。

と課題を指摘し、仮想通貨市場の金融市場との相関を示唆しながらも、「規制面が明確化すれば機関投資家は落ち着くだろう」と市場回復のカギの一つとして規制の明確化を挙げた。

また、もう一つのカギとしてビットコインの大体的な実際な使用事例だとした。

ビットコインを保有するウォレットは5000万あるが、Visaカードは50億枚ある。つまり将来は、仮想通貨が実際に使用されることにある。

Lee氏は、既にビットコインがPaypalよりも利用されていると述べ、将来性に期待感を示した。

Tom Lee氏はビットコインの年末までの価格予想を15,000ドルとしながらも、現在のビットコインはコモディティの抵当価格を大きく下回っていると述べた。

ビットコインをコモディティとする場合、その最低価格はコスト(マイニング)の損益分岐点から算出できるとし、Lee氏は7,000ドルがビットコインの抵当価格に相当するとした。

しかし今年見られている弱気相場では

テクニカル指標が示すことは最低価格(マイニングの損益分岐点)の7,000ドル以下のリトレースが見られる。

さらにLee氏は、ビットコインを筆頭とした仮想通貨市場が全面的に下落している中、時価総額2位だったイーサリアムを追い越したリップル(XRP)は「多くのアルトコインが苦しん中、良い位置を保った」と言及した。

下落相場の売りは、2017年初旬に市場参入した投資家が牽引

今回の大規模な売出しについて、デジタル資産OTC取引プラットフォームのGenesis TradingのCEO、Michael Moro氏は、2017年初頭に仮想通貨に投資した人たちが大きく売りに走ったと指摘している

これまでは 2017年の終わりに暗号市場に入った個人投資家が狼狽売りを行い、2018年の売りを先導してきた。

しかし現在は、これまでと違った動きが見られる。2017年初頭に買った投資家たちが現在初めてい売っているのを目撃した。

Chris Burniske氏|ビットコインハードフォークの影響

また大手メディアBloombergとのインタビューで仮想通貨への投資に特化したVCファンドPlaceholderのChris Burniske氏が出演し、仮想通貨市場の下落の大きな要因は、先週行われたビットコインキャッシュのハードフォークだったと指摘した。

ビットコインは長らく6000ドルでサポートを保っていたが、ビットコインから派生して生まれたビットコインキャッシュのハードフォーク騒動で6000ドルを割ってしまった。

現在ビットコインは新しい底値を探すべく、あがき回っている。

さらにBurniske氏は価格の定まりが難しい要因として仮想通貨の分析において決定的な指標の欠如を挙げた。

分析モデルや指標がある程度定まっていて、相違点は指標に埋め込む数値である一般的な資産クラスに対し、仮想通貨市場は始まってまだ10年も経っていないため、大衆が合意する分析モデルがまだ定着しておらず、まだ手探りで現在進行形でモデルを作成している最中だとした。

その上で、実際に使用事例があるとしてビットコイン、イーサリアムやMakerDAOの3つの通貨を例に挙げた。

  • ビットコイン…毎日何十億という取引を処理している
  • イーサリアム…資本調達にうってつけのプラットフォームを提供
  • MakerDAO…9桁(1億ドル以上)のローンを提供

Burniske氏は、プロジェクトの実際の進展具合も考えるべき一つの側面であると指摘していると言える。

John McAfee氏「落ち着け」

また仮想通貨界隈では、マイナーなアルトコインをツイートする度にその通貨が上昇する「マカフィー砲」で有名な企業であるJohn McAfee氏は今回の下落相場は珍しいことではないと、落ち着いた態度を取るように呼びかけた。

人々はパニックに陥っているが、その必要は全くない。確かに今は弱気相場で、決して嬉しいことではない。

しかし私は73年生きてきた中で、幾度も多種多様な市場でこのような相場を見てきた。

弱気相場は冬のようなもので、冬の後には必ず暖かい春が訪れる。とりあえず落ち着け。

Mati Greenspan氏「長期目線で見よう」

大手仮想通貨投資プラットフォームのeToroでシニアアナリストを務めるMati Greenspan氏もMcAfee氏と同様に、落ち着いた投資を呼びかけており、以下のようにツイートしている。

もしこの(仮想通貨市場の)下落がビットコインキャッシュの「ハードフォーク・ドラマ」によって引き起こされているなら、なぜXRPも下落しているのだ。

みんな落ち着いて、短期のイベントに集中し過ぎるのではなく、視野を広げ長期目線で状況を見よう。ビットコインは2017年1月比で+500%を記録している。これは単なるリトレースメントに過ぎない。

イギリスのワーウィック大学|情報豊富なトレーダーが価格変動の一因か

また最近では、イギリスの有名大学であるワーウィック大学が、CryptoCompareの日中の価格とボリュームデータを調べることで価格変動の要因を分析した。

同大学のDaniele Bianchi准教授とAlexander Dickerson氏によれば、「過去の取引量とリターンとの相互作用を分析する事で将来のリターンを積極的に予測する」ことができるそうだ。

さらにBianchi准教授は、 2017年1月1日から2018年5月10日の間に数種類の仮想通貨を慎重に追跡した結果、「仮想通貨市場は、情報不均衡を悪用できる完璧な環境である」「その不透明な性質から、情報豊富なトレーダーがタイミングを計り利益を得て価格を上下させる事が出来る」と述べている。

仮想通貨市場における価格操縦の疑いは、9月のゴールドマンサックスの仮想通貨に関する事業計画の延長に関する誤報や、本日発表されたBakkt先物取引開始の延期など、相場にとって重要な材料となるニュースが出回る度にあがる話題である。

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